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低濃度PCB廃棄物処分について

低濃度PCB廃棄物の調査方法

低濃度PCB廃棄物の調査方法

低濃度PCB廃棄物の調査方法

調査方法(自家用電気工作物)

  • 自家用電気工作物の高圧受電設備は、6,600V以上の電気を工場やビル等の事業場内に引き込んで受電し、各種設備に配電するために100Vから200V等の低圧に変換する機器です。
  • 高圧受電設備は通常、キュービクルと呼ばれる金属箱の中に変圧器、遮断器、コンデンサー等ととも設置されています。
  • 使用中の電気機器の確認では感電するおそれがあるため、必ず電気機器の保守・点検を行っている電気主任技術者等に依頼し、定期点検などの機会をとらえて調査するようにしてください。

調査方法(非自家用電気工作物(低圧コンデンサー))

  • 低圧受電する設備の分電盤内のコンデンサーや溶接機等に内蔵されたコンデンサー等の自家用電気工作物以外の機器は、自らメーカー等に確認するか、電気工事業者等に依頼して行ってください。

低濃度PCB該当性判断方法

低濃度PCB該当性判断方法図

※微量PCBの分析を行う機関は(一社)日本環境測定分析協会のホームページで検索できます。

※絶縁油封じ切り機器や絶縁油の封入量が少量である小型の変圧器等では、確実にPCBを絶縁油に使用していないことが銘板情報等から明らかであれば、分析値がなくても低濃度PCB廃棄物として無害化処理事業者に委託して処理することができます。

低濃度PCB廃棄物の調査手順

調査手順(自家用電気工作物)

  • 高圧受電設備の設備台帳に記載された電気機器と現物を照合しながら、機器名称、製造者名、型式、要領、製造年等について記載漏れや誤記がないか確認する。
  • 配電図をたどり、受電設備内の機器以外に電力用コンデンサーやリアクトル、遮断機等が設置されていないか確認する。
    ※使用中の電気機器の確認では感電のおそれがあるため、必ず停電したから実施すること。
  • 台帳に記されてないものがあれば、銘板情報を確認して、機器名称、製造者名、型式、要領、製造年を記載する。
自家用電気工作物

※使用中のものについては、PCB汚染の疑いありとして記録し、廃止後に分析を実施してください。
もしくは低濃度PCB廃棄物とみなして処分することも可能ですが、その場合も届出は必要です。

調査手順(非自家用電気工作物(低圧コンデンサー))

非自家用電気工作物

事例:ある工場での処分対応

発見された状況

写真のような大小様々なコンデンサーが発見されました。
発見されたコンデンサーの中には制御盤内から見つかったものもありました。実際にはもっと小さいコンデンサーもあり機器も大小様々なものがあります。
こちらの工場では対象となる機器の台帳を作成しており、更新タイミングを決めて処分を行っています。

発見された大小様々なコンデンサーの画像1
発見された大小様々なコンデンサーの画像2

取り外したコンデンサーや変圧器は廃棄物処理法の保管基準に基づいて適切に保管されています。

保管庫の画像
保管されているコンデンサーや変圧器

担当者様の声

PCB処理を進める際のポイントを教えてください

弊社の場合、うまく処理が進んでいった点として2つ挙げられると思います。
1つはその当時の経営層の理解があったことです。私の上司が電気出身であったということも幸いしたと思いますが経営層に理解を促すことができ、低濃度PCB廃棄物処理に対して予算がつきました。
もう1つは、低濃度PCB廃棄物がどのような場所にあるかの知見が少なく、各工場だけでは精度が上がらなかっため、各工場からの情報を本社に集約して全社へ公開し、どこに低濃度PCBに汚染された機器があるかを共有したことです。

調査にあたって大変だった点や苦労した点を教えてください

非常に台数が多いため、それぞれのデータの正確性を担保するために、台帳を作成し空欄を埋める作業を
工場にお願いしました。当然工場では作業工数が増えるため、その分の苦労をかけてしまいました。

意外なところから発見された事例などがありましたら教えてください

一番困ったのは外見だけでは絶縁油が使われているかどうかわからない機器です。
実際にメーカーから納められた図面を見て初めて絶縁油が使われていると分かった事例もありました。
特に陶器製の碍子を使った機器は注意が必要だと思います。