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低濃度PCB廃棄物処分について

PCB含有塗膜調査について

PCB含有塗膜調査について

背景・概要等

背景

PCBは一部塗料の可塑剤として添加されていたことが知られている。特に一部の塩化ゴム系塗料に使用されており、当該塗料が当時塗装された道路橋等の鋼構造物の塗膜からPCBが検出されている。これらのポリ塩化ビフェニル含有塗膜の大部分は塗膜としての使用を廃止した場合、低濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物に該当すると考えられる。

概要

PCB廃棄物については、PCB特別措置法に基づき、処分期間内の処分等が義務付けられていることから、PCB含有塗膜について、環境省が作成した調査実施要領(第2版)等を参照の上、各省庁、自治体、民間事業者において調査を行っている。

対象

国の機関
各省庁が自ら保有・管理する施設。環境省から各省庁へ情報提供。
自治体
各都道府県(市区町村含む) ・政令市が自ら保有・管理する施設。担当部局が自ら調査し、結果を廃棄物部局がとりまとめ。
民間事業者
各省庁から所管する業界団体へ、業界団体から各事業者へ周知。

調査対象施設

  1. 橋梁
    ① 道路橋(歩道橋及び可動橋並びに農道、臨港道路等における橋梁を含む。)
    ② 鉄道橋(旧国鉄・JRの標準仕様に基づくものは除く。)
  2. 洞門
  3. 排水機場・ダム・水門等
  4. タンク
    ① 石油貯蔵タンク
    ② ガス貯蔵タンク
  5. 船舶
  • (1)~(3)(排水機場)はPCB含有塗膜の発生が確認されたもの。
    (3)(排水機場以外)~(5)は関係団体への調査、既存の標準仕様からPCB含有塗料の使用の可能性があるもの。
  • 昭和41年~昭和49年までに建設又は塗装の塗替えが行われ、屋外に設置されたものが調査対象。
橋梁
洞門
排水機場
鋼製タンク
石油貯蔵タンク
ガスタンク
水門
船舶

調査結果の更新

令和2年(2020 年)3月末、令和3年(2021 年)3月末、以降、毎年3月末時点とする。

調査結果の更新

各省庁、地方自治体、民間事業者における令和2年3月末時点の調査の進捗状況について、環境省において把握し、情報を整理。
※現時点の情報であり、今後、さらに調査を進める予定。

A
調査対象施設等の数(昭和41年から昭和49年に建設又は塗装されたもの。一部、それ以外の期間のものも報告されている。)
B
サンプル採取及び含有量試験を行うべき調査対象施設等(Aのうち、書面等からPCB非含有と判断できないもの)
C
保管しているPCB含有塗膜(既にPCB廃棄物として保管しているもの)

調査対象施設数

  • 298の機関・事業者において、32,354の調査対象施設が存在し、地方自治体が72%(23,195施設)を占める(※民間保有の船舶は、地方自治体より各保有者に直接照会したため、他の施設とは集計方法が異なる)。
  • 全体の82%(26,534施設)が橋梁であり、次いで排水機場・ダム・水門が13%(4,260施設)。

分析等を行うべき調査対象施設

  • 分析等(*1)を行うべき調査対象施設(*2)は全体で18,550であり、調査対象施設全体に占める割合は57%。
    *1:サンプル採取及びPCB含有量試験
    *2:調査対象施設のうち、書面等から明らかにPCB含有塗膜がないものを除いたもの。
  • PCB濃度を把握済みのものは、分析等を行うべき調査対象施設全体の55%。
  • 5,000mg/kg超は、PCB濃度把握済みの1%程度(最大濃度90,000mg/kg) 。

塗膜くずを保管する施設数・保管塗膜量

  • 現在、 705施設で1,794トンのPCB塗膜くずを保管。
  • 5,000mg/kg超は72トン(4%) (最大濃度31,000mg/kg) 、 5,000mg/kg以下は1,071トン(60%)、
    不検出/非PCB(※)は646トン(36%)。

PCB含有塗膜の処理実績

  • JESCOにおける5,000mg/kgを超える塗膜、無害化処理認定施設における5,000mg/kg以下の塗膜の処理実績は以下のとおり。
  • 平成31年度(令和元年度)末までの処理実績は、JESCOで59トン、無害化処理認定施設で3,973トン、合計で4,032トン。
  • JESCOの処理量は平成31年度は減少(焼却方式によるPCB汚染物の処理方法の検討が行われたためと推測される。)。